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認知行動療法

認知行動療法とは?


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自分の体験を通じて、脳が学習してしまった不安や恐怖を感じた水間違った認知(ものごとの捉え方)を、患者さんに質問を投げかけながら。軌道修正をしていくのが「認知療法」です。
また、不安や恐怖を感じたときの身体の反応そのもの(緊張やこわばり)に着目し、それを軽減させるのが「行動療法」です。

この「認知療法」と「行動療法」を組み合わせたものが「認知行動療法」です。

認知行動療法では、パニック障害がどのような過程で起こってしまうのか、発作によっる不安があらたな発作を生む、あるいは電車に乗れないのは車内で発作が起きたことで電車と発作がイメージとして結び付けられてしまったため、といったような認知面からの説明をします。
さらに、パニック障害は必ず治る病気ですし、死に至る病ではないということを、十分に患者さんに説明します。
また、実際に不安や恐怖を克服してもらうために、行動療法を実際に体験してもらい、効果を実感してもらいます。

行動療法にもいろいろあるのですが、パニック障害の患者の方に対しては「暴露療法」を用いることが多いようです。

この療法は、患者さん自身に実際に不安を感じる場所などに出かけてもらい(もしくはその場所にいるとイメージしてもらい)そこで感じる不安や恐怖を再体験して、「実際には思っていたほどではない」と身をもって体験してもらうという療法です。
最初は抵抗を感じる方が少なくない療法かもしれません。
ただし、いきなりもっとも怖いと感じる場所にいくようなことはせず、段階を踏んで、徐々に出かけられる範囲を広げていくという形をとります。


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暴露階層表というものを作り、不安の程度の軽い場面から、不安の強い場面に段階をつけていきます。

患者さんはベッドに横たわってもらい、自律訓練法で心身ともに完全にリラックスした状態になっていただきます。
最初は一番軽い恐怖場面、たとえば電車に乗れない方であれば、駅のホームに立っている自分をイメージします。
このとき、身体がが完全にリラックスしていれば、多少の恐怖がわいてきても、動悸や呼吸困難はおこらないはずです。

リラックスした状態が続いていることを確認し、次に、電車がホームに入ってくる状況を想像します。
それでも恐怖を感ずることなく、心身ともおだやかな状態が続いていることを確認したら、そこで訓練を終わります。

こうして、少しずつ恐怖場面の階層を上げていき、もっとも強い場面まで到達します。
これがクリアできたら、次はイメージではなく現実場面へ実際に行ってみます。
これは治療者のつき添いのもとに行われ、最後には一人でその場面にのぞみ、恐怖感がまったくない状態をくり返し体験していきます。

このようにして行動療法は、綿密に計画を立てて、少しずつ恐怖感・不安感をとりのぞいていく療法です。
治療期間は半年から1年が必要と考えておくとよいでしょう。


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