放置したときの二次的病状
スポンサーリンク
初期の段階のパニック発作を放置しておくと、以下のような病状が現れてきます。
広場恐怖
症状としては、急行電車、各駅停車、タクシー、バスに乗れない、エレベーターに乗れない、高速道路を運転できない、美容院や歯医者にいけない、スーパーやデパートに出かけられない、人ごみのなかに出かけられない等々です。これらを総称して「広場恐怖」といいます
パニック発作を経験したほとんどの人は、この広場恐怖になりやすいといえます。
特に男性よりも女性のほうがなりやすいといわれています。
実際の「広場」に限らず、電車やエレベーターのなか、美容院のように、すぐに逃げられる状態にない場所、恥をかいてしまいそうな場所が怖い、大勢の人がいるところに出かけるのが怖い、等の状態のことをいいます。
この広場恐怖には、「乗物恐怖」「外出恐怖」も含まれます。
心気症
あまり聞きなれない症名ですが、心気症とは実際にはそうでないのに、「自分は重大な病気なのではないか」と思い込んでしまう症状のことです。
たとえば、発作を起こして病院に行き、検査をしてもらったところ「異常がない」といわれても、その医師の言葉が信じられずに、「どこかに病気が隠れているのではないか」「医師がうそをついているのではないか」などと思い込み、自分が何かの病気にかかっていることにとらわれて、社会生活に支障をきたすというのが心気症です。
スポンサーリンク
うつ病
パニック障害の患者さんのなかには、うつ病を併発している方が少なくありません。
パニック障害の患者さんの実に、3~5割はうつ病を併発しているとの報告もあります。
本来うつ病患者の症状は、
- ものごとへの興味を失う
- やる気が起きない
- 憂うつ感が強い
- 自殺を考えてしまう
- 不眠症になる
- 食欲、性欲がなくなる
- 集中力が低下する
- 体が常にだるい
などです。
これがパニック障害をもつ方でうつ病を併発している方の場合、
- 絶望感、悲哀感、焦燥感があり、考える力が低下する
- 不安感や緊張感がある
- 疲れやすい
- 自分が自分でない感じがする
- 手足が重い感じがする
- 寝すぎてしまう
- 食欲が増す
- 自殺を考えることはあまりない
などなど、うつ病とは少し違う症状が現れることが多いです。
アルコール依存症
パニック障害の患者さんのなかで、男性に多いのふがアルコール依存症です。
発作の不安をアルコールで紛らわせてしまおうと過度に飲酒することで起こります。
これもパニック障害の二次的病状といえるでしょう。
発作が起きそうな予兆があると、大量にお酒を飲んでしまう、
外出する前には必ずお酒を飲まないと外出できないというケースもあるでしょう。
パニック障害の方は、常に恐怖心・不安がつきまとうわけですから、必然的にアルコールの摂取量も頻度も増えていき、しまいにはアルコールが手放せない状態にまでなってしまうのです。
スポンサーリンク