パニック発作は脳の誤作動
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パニック発作の起きるメカニズムは、まだ100%解明されているわけではありませんが、以前言われていたように心因性のものではなく、脳の機能異常によって引き起こされるものではないかという考え方が多数派を占めるようになってきています。
では、そのメカニズムを解説します。
脳の中には「青斑核(せきはんかく)」と呼ばれる部分があります。
これは「脳幹」と呼ばれるエリアにあるのですが、この器官は体にとって危険だという情報をキャッチしたときに、ノルアドレナリンという神経伝達物質を出して危険警報を発する役割をもっています。
パニック発作を起こす人は、この「青斑核」の部分が萎縮していたり、過敏に反応しやすくなっているなど、ちょっとしたことで刑法を発しやすくなっており、ノルアドレナリンのバランスが崩れてしまう傾向が強いようです。
また、不安感情と関係している脳内セロトニンのバランスが崩れることも、パニック発作を誘発しやすい状況を生み出しているのではないかともいわれています。
さらには、このような脳内メカニズムの異常が何回も繰り返し起こることによって、不安発作も繰り返しおきることになります。それを繰り返すことにより、学習の中枢である大脳辺縁系に不安と発作の関連性が記憶されていまい、
不安を感じる
↓
発作を起こす
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というメカニズムが働いてしまうようになるのです。
最初は心因性のものだった不安が、徐々に脳に刻まれて、身体的な異常となって現れるようになるのです。
パニック発作を引き起こす誘引となる食べ物など
次のようなものがパニック発作を引き起こす誘引になるといわれています。
・カフェイン
・アルコール
・カルシウム不足
・乳酸ナトリウム(食肉を初めとした多くの食品の日持ちや風味の向上、離水防止に使われる)
・二酸化炭素
・高カルシウム血症(血液中のカルシウム濃度が正常の範囲を逸脱し、異常に高値を示す状態)
などです。
パニック発作はあなたのせいでも親のせいでもない
かつては、その人の性格に大きな問題があっておこるものだとか、無意識の中にある心の傷、親の育て方が悪いといったことのせいでパニック発作が引き起こされると思われていたのですが、
現在では、そうではなく、脳の異常によって引き起こされているものという考え方が一般的です。
パニック障害を抱えている方は、
「自分の性格がおかしいのではないか」
「時運の両親の育て方が悪かったのではないか」
などと自分や親を責めてしまうことがあるようで、全くもってそうではない、ということです。
発作は脳機能の誤作動が原因ですから、
「電車に乗れなくなったのは自分が弱いから」とか
「もともとの性格がおかしかったんだ」などと思う必要はまったくありません。
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