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パニック障害と間違いやすい病気

症状が似ているが、パニック障害ではない病気


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精神科の女医パニック障害の症状として、「電車に乗れなくなってしまった」というものがありますが、
この症状は、必ずしもパニック障害だけが原因とは限りません。

不安や恐怖を感じてしまい、電車に乗れなくなったり、人の大勢いる場所に出かけられなくなってしまっていても、
パニック発作の特徴である13個の症状のうち4つ以上が見られない場合、別の心のトラブルが原因のことがあります。

社会不安障害(社会恐怖)

「対人恐怖症」「赤面症」「あがり症」といわれていた症状を総称して「社会不安障害」と呼びます。
米国精神保健所(NIH)の資料によると、10代で発症する場合が多く、男性よりも女性に起こりやすいとされています。

特徴は、人の前に出て何かをしなければいけないとき、あるいは知らない人に囲まれているような状況のときに、
極度に緊張してしまうのが、「社会不安障害」の大きな特徴です。

「社会不安障害」の人は、その緊張や不安、恐怖を極端に強く感じてしまい、それらの状況を考えただけで、頭の中が真っ白になり、
すぐに汗をかき、震えやほてり、体がこわばってしまうなどの症状を起こしてしまいます。

「社会不安障害」から「パニック障害」を併発してしまうこともあるのですが、
次のような症状がある人は、まずは「社会不安障害」を疑ってみてください。


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  • 大勢の人の前で話をしたり、何かをやろうとするとき、恥をかいてしまうことに強い恐怖を感じる
  • 人前で間違いを犯してしまうこと、人に見られていること、人から評価されることを常に怖いと感じている。
  • 何かしたいこと、人に話したいことがあっても、恥をかくことが怖くてできない。
  • 見知らぬ人と会わなければいけないことがあると、会うまでに何日も、何週間も悩んでしまう。
  • 知らない人と居るときや、知らない人と一緒にいなければいけない状況になると、顔が紅潮したり、手足が震えたり大量に発汗したり吐き気を感じたりする。
  • 学校行事のような社会活動の場や、人前でスピーチをしなければいけないような状況があると避けてしまう。
  • このような恐怖を避けるためにお酒を飲むことがある。

過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)

時や場所を選ばず、急に腹痛や便意異常に襲われるのが、「過敏性腸症候群」という病気です。
思春期から50代までと、かなり幅広い年齢層の人が罹患していますが、特に多いのが20代~30代の若者といわれています。

主な症状は、腹痛・下痢・便秘で、男性は下痢型が、女性は便秘方が多いようです。

「過敏性腸症候群」の腹痛は、「不快感を感じる程度」の軽い症状から、「腹を絞られるような苦しみをともなう激しい状態」までさまざまです。
苦しいほどの激しい痛みを感じてしまうと以降その激痛が起きることが恐怖になってしまいます。

また、下痢型の場合、電車の中やお店の中、会議中や商談の場などの、すぐにはトイレに行けない状況で症状が起こることも多く、あぶら汗を流しながら耐えて、苦しい思いをすることも多いのです。

過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)

過換気症候群とは、はっきりとした身体的原因がないのに呼吸回数が突然早く、多くなり(過呼吸)、空気が吸い込めない、息ができない感じがして苦しくなる、動悸がして胸が締め付けられるような感じがして苦しくなる、
頭痛や吐き気、口の周りや手足のしびれを感じるなどの症状をおこす病気です。

状態が酷いときは、全身の痺れや痙攣を起こし、失神してしまうこともあり、「死んでしまうのではないか」という極度の不安をいだくこともあります。

過換気症候群の場合は、パニック障害と違い、過呼吸のせいで、体内の二酸化炭素が不足することで起こるため、それを解消すれば発作をおさめることができます。
鼻と口をビニール袋で覆い、その袋の中で息をすることにより、呼吸が楽になり、発作がおさまります

こうした病気とパニック障害を併発している場合も少なくないので、専門医にきちんと観てもらいましょう。


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