最新の治療法から診断基準まで、治療前の方、治療中の方にも必ず役に立つ情報があります。

パニック障害・発作の薬Ⅳ

パニック発作や予期不安に効果がある「抗不安薬」


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ベンゾジアピン系抗不安薬

神経の興奮や不安をしずめる神経伝達物質、ギャバの活性を高める働きがあり、特にパニック発作や予期不安に効果があります。

SSRIや三環系抗うつ薬は効果があらわれるまでの期間が長いため、その間パニック発作が起きたときに応急処置として服用したり、外出時に広場恐怖を感じた時に頓服的に服用するといった使い方ができます。
効果があらわれるまでに時間がかからないロラゼパムは、舌下で服用するとすぐに効果があらわれますので、不安時の頓服薬として使用するとよいでしょう。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、パニック障害の治療ガイドラインでは、抗うつ薬(SSRI)との併用で治療を開始することが推奨されています。

副作用

  • 眠気
  • ふらつき
  • 攻撃性の高まり
  • 動作が鈍くなる
  • 不器用になる
  • 記憶力の低下
  • 注意力の低下

注意点

耐性や依存性が強いため、服用を突然中断すると、症状の再発や、離脱症状(吐き気、耳鳴り、けいれんなど)が出ることがあります。
薬の量を減らすときは、時間をかけて減らしていくのが重要です。

β(ベータ)遮断薬

βアドレナリン受容体を遮断する薬です。アメリカでは、標準的な抗不安薬として認められており、パニック障害の治療薬としても使用されています。
心臓の神経に、直接作用して心悸亢進(強いドキドキ感)を抑えるだけでなく、脳内ノルアドレナリンのβ受容体にも作用して不安を抑える作用もありますので、動機の激しいパニック発作にも適しています。
ただし、症状をやわらげるだけで、パニック発作そのものを抑える効果はありません。

副作用

気管支を収縮させる作用があるため、ぜんそくの人は服用しないようにしましょう。
また、血圧を下げる、不眠、だるさ、吐き気などもみられますので、血圧が低すぎる人は、服用の際には注意が必要です。

パニック障害の治療に使われる主な薬と効果 比較表

☆:非常によく効く ◎:よく効く ○:効果あり -:効果なし ?:効果は不明

種類 一般名 商品名 効果














SSRI パロキセチン パキシル
フルボキサミン デプロメール
ルボックス
セルトラリン ジェイゾロフト
SNRI ミルナシプラン トレドミン
三環系抗うつ薬 イミプラミン トフラニール
イミドール
クロミプラミン アナフラニール
その他の抗うつ薬 トラゾドン デジレル
レスリン
スルピリド ドグマチール
ミラドール
アビリット
マプロチリン ルジオミール
ベンゾジアゼピン系抗不安薬
(短期作用性)
エチゾラム デパス
クロキサゾラム セパゾン
プロマゼパム レキソタン
ロラゼパム ワイパックス
アルプラゾラム コンスタン
ソラナックス
ベンゾジアゼピン系抗不安薬
(中期作用性)
プラゼパム セダプラン
フルジアゼパム エリスパン
クロナゼパム リボトリール
ランドセン
ベンゾジアゼピン系抗不安薬
(長期作用性)
ロフラゼプ酸エチル メイラックス
フルトプラゼパム レスタス
β遮断薬 プロプラノロール インデラル
ピンドロール カルビスケン
カルテオロール ミケラン
ボピンドロール サンドノーム

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