主に使われるのは2種類 抗うつ薬(SSRI)と抗不安薬
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パニック障害の治療で、通常使われる薬は、主に2種類です。
抗うつ薬(SSRI)
ひとつは、抗うつ薬のSSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)。日本ではパロキセチンやセルトラリン、フルボキサミン、エスシタロプラムの4種類がパニック障害の薬として認可されています。
商品名としては、ルボックス(成分名:フルボキサミン)、デプロメール(成分名:フルボキサミン)、パキシル(成分名:パロキセチン)、ジェイゾロフト(成分名:セルトラリン)、レクサプロ(成分名:エスシタロプラム)などです。
パニック発作に対して有効ですが、即効性はなく、効果があらわれるまでに数日から数週間かかります。
ただし、長期的にみると、SSRIは確実な効果を発揮し、特に広場恐怖やパニック障害にともなううつ病に優れた効果を発揮します。
パキシルとジェイゾロフトはどちらが効果的?
一般的にはパキシルのほうが抗不安効果が高いといわれており、最初に使われることが多いです。
しかし、パキシルは、服用することでかえって興奮やイライラが強くなる過活動といわれる症状がでることがあり、
吐き気や食欲不振などの副作用が出ることが報告されています。
その点を考えると、ジェイゾロフトの方が優れているといえるかもしれません。
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ただし、これは患者さんと薬の相性によりその作用が変わりますので、一概に言えることではありません。
4週間ほど試験的に一定の薬を服用してもらい、充分な効果が得られたときは、その後半年間から1年服用を続け、その後同じ期間をかけて少しずつ減らしていきます。
少なくとも薬による治療には2年間を要するということです。
抗不安薬
もうひとつは、抗不安薬(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)です。即効性があり(数十分であらわれます)初期の副作用が比較的軽いため、治療の開始時に使われることが多いです。
また、発作が起きた時に頓服として使用したり、広場恐怖を感じた時に頓服するといった使い方もでき、有用です。
この二つの薬にはそれぞれ、メリットとデメリットがあり、それぞれの患者さんに合わせて、適切な処方を行うことが重要です。
続きはこちら→パニック障害・発作の薬Ⅲ
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